0~3歳までの教具において、「言語」の分野は大変重要な意味を持ちます。特に3歳までは、モンテッソーリ教育用語でいう「無意識的吸収期」にあり、自分を取り巻く環境の中のすべてのものを、無意識に自分の中に取り込みます。この無意識的吸収期の時期に聞いた言語が、母語となります。
言語の教具は、主に「物と名前(“Nomenclature Objects”)」「物とマッチングカード(“Objects with matching cards”)」「名称カード(“Nomenclature cards")」「本(“Books")」に分かれ、手遊び歌や子どもに簡単な質問に答えてもらうエクセサイズなども、お仕事のひとつになります。
スクールでは、子どもに豊かな言語を習得してもらえるよう、正しい単語や、場面にあった話し方をお伝えしています。
「物と名前」の教具では、バスケットや入れ物の中に、2~4つ、14カ月以降は3~6つ、または3~8つぐらいの数の、子どもの興味をひくようなものを用意します。今まで子どもたちが触れてきたもの、例えばフルーツ、野菜、日用品などを用意します。8~10カ月ぐらいまでは、本物を用意し、14カ月以降は、レプリカでも構いません。
名称を与えるときは、モンテッソーリ教育では「セガンの三段階」という方法を用います。最初の段階では、「これはリンゴです。」「これはバナナです。」と名前を教え、物を触ったり、においをかいだりします。二段階目に、「リンゴはどこ?」「バナナを〇〇ちゃんにあげて。」など、本当に意味が分かっているか、色々な質問をして、子どもの理解を深めます。三段階目に、「これは何ですか?」と子どもに名称を答えさせるのですが、インファントコミュニティでは、話すことが難しい子どもには、この二段階目までだけを、行います。
もし、子どもが教具に興味を持っていなかったり、投げてしまったりする場合は、そこで終わりにします。
ご家庭でも、身近にあるもので、お子さまと色々な物に触れて、楽しみながら語彙の拡充をされると良いかと思います。
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