靴・上履き
まだ歩き始めのお子さんにとっては足首のしっかりホールドされた靴の方が良いので、ファーストシューズは歩き始め専用のものを用意されると良いでしょう。
歩行が安定してきたら、自分で靴を履く準備を始めます。初めは保護者の方が支えている靴にお子さんが自分で足を入れるところから始めます。
お子さんが一番ストレスなく履けるのは長靴タイプの靴です。足を入れるだけでよいので、小さなお子さんでも自分で履けた!という満足感が得やすいと思います。ただ毎日長靴というのも現実的ではありませんので、次に簡単に履けるのがスリッポンタイプの靴です。
注意点
・スリッポンタイプ
足を入れるだけでよいのですが、踵部分を巻き込んでしまうことがよくあります。そのために、踵部分に紐がついているものか、なければご自宅で紐(指で引っ張れるようなループ)をつけてあげます。足を入れ、踵の紐を引っ張るという2段階で自分で靴を履くことができます。足へのフィット感の緩めのものが履きやすいです。同じスリッポンタイプでも一般的にバレー(バレエ)タイプと言われる小学校の白い上履きタイプのものは甲のゴム部分がきつくて履きづらいので避けた方が良いと思います。
・スニーカータイプ
スニーカータイプの靴は、マジックテープを外し、ベロ部分を巻き込まないように広げ、足を入れ踵の紐を引っ張り、ベロ部分を整え、マジックテープを止めるという長い行程がそれぞれの足で必要となります。大人は無意識にパパっとやっていますが、お子さんにとっては難しく、幼稚園のお子さんでもしっかり履けていなかったりします。
足へのフィット感、ホールド感で言うとスニーカータイプの方が良いですが、靴の脱ぎ履きを練習する最初の靴としてはスリッポンタイプが良いと思います。スリッポンタイプで練習し、スムーズに脱ぎ履きが出来るようになったら、スニーカータイプを練習してみてもいいと思います。
その際、マジックテープ部分がガバッと大きく開き、手で支えていなくても開いたままになっているもの、踵部分に紐のついているものを選ぶと良いと思います。また最近ではベロのないタイプの子ども用スニーカーも出ているようですので、そういったものを選ぶと小さなお子さんにも無理がないと思います。
・サンダル
履きやすいという点でクロックスをお考えの方もいると思いますが、クロックスの様に足に対してのフィット感がかなり緩めのものは自分の足のサイズ感や感覚をつかみにくい為、小さなお子さんには適していません。また踵部分のないものは脱げやすく危険ですので、日常に履く靴としては避けた方が良いでしょう。
お洋服や靴は毎日の生活の中で何度も脱ぎ着(履き)するものです。お子さんにとって脱ぎ着しにくい服、脱ぎ履きしにくい靴は、自分一人でやりたい!という気持ちを阻む大きな壁です。
自分で出来ないことでチャレンジする気持ちや自尊心を失い、やがては誰かにやってもらうことが当たり前になってしまいます。そうなってしまってから、慌てて自分でやりなさいと言っても遅いのです。
日常生活の中の自分でやりたい!という気持ちが尊重され、挑戦し、一人で出来た!という満足感を積み重ねていくことが、小さなお子さんの成長には大切です。
お子さんが困難に思っているポイントはどこかを観察し、1人で出来るためには、どのようなものを用意してあげたら良いか、お子さんのものを購入する際にちょっと気にかけて頂ければ幸いです。
Comments