前回は、モンテッソーリ教育における「トイレトレーニング」の考え方と、親と子の子どもの感じ方の違いについて、書かせて頂きました。今回は、具体的にどのように進めていけばよいかをご紹介できればと思います。
紙おむつ→パンツへ 無理のない導入の仕方
① 子どものトイレ間隔を把握する。
いつ子どもは、排泄をしているか、朝ご飯を食べた後か、朝起きてすぐか、など、いつ頃おむつが濡れているか、子どもの排泄のサインを観察しましょう。
よく育児書に、2~3時間トイレの間隔があいてから、始めましょうということが書いてあるのですが、紙おむつにずっとしていると、子どもはおしっこを、垂れ流している状況なので、なかなか尿を溜めるという感覚を持つことが難しいです。ですので、思い切って、布パンツにしてしまうのも、ひとつかと思います。
② オムツの外で、排泄をする練習をする。
オムツの中で排泄をしていた子どもにとって、オムツの外でする、というのは、すごくチャレンジがいることなのです。本当はトイレに連れていくのがベストですけれども、例えばお風呂場、新聞紙、ペットシート、オマルの中桶などを活用して、そこで排泄することをやって頂ければと思います。
③ トイレに行くタイミングを作る。
次に、1日の中でトイレに行くタイミングを作ります。例えば、朝起きてすぐ、食事後、お風呂の前、寝る前など、いつでも良いのですが、自分の子どものタイミングを見て、トイレに座る習慣を一日一回でもつけて、トイレに対する恐怖心をなくして頂ければと思います。足のつかない補助便座を、怖がる子どもは多いので、おまるを使うのもひとつかと思います。
スクールでは、お帰りの30分前ぐらいに、皆で一斉にトイレに行って、トイレトレーニングを始めていないお子さまも、オマルに座る練習をします。そうすることで、トイレへの不安がなくなり、お友達がパンツをはいている様子を見て、自然にトイレトレーニングへ移行できるよう、少しずつ促していきます。
④ 衣服の確認をする。
トイレトレーニングの時は、特に自分で着脱できる服にして頂ければと思います。下着は、セパレートで、ズボンはジーンズなどぴちぴちでない物で、パンツに関しては、ご自分のお子さんがお好きなアンパンマンやディズニーなどのキャラクターにしても良いかと思います。
⑤ 環境の確認をする。
子どもが自分で行けるトイレかどうか、踏み台はあるか、おまるや補助便座の大きさはあっているか、トイレは暗かったり、寒すぎたり、暑すぎたりしないか、など、子どもが自分で無理なく安心していけるトイレになっているか、確認してみて下さい。
補助便座は足がつかなくて、怖がるこどもも多いので、そういったお子さんには、オマルを用意してあげると良いかと思います。
⑥ 適切な声掛けを心掛ける。
なるべく感覚と、言葉が=になる形で、例えば、
・オムツ(パンツ)が濡れた時→「パンツが濡れちゃったね。気持ち悪いから、取り替えようか。」
・おまるやトイレで用を足すとき→「シーシー」など、声掛けで膀胱の筋肉を緩ませる。
水の流れる音なども〇。
・オムツ(パンツ)を替えた時→「すっきりしたね。気持ち良いね。」
・オムツ(パンツ)にしてしまったり、おもらしした後に、子どもが教えてくれた時
→「教えてくれてありがとう。次からは、トイレ(かおまる)でしようね。」
くれぐれも、おもらしをしても、「叱らない、神経質になりすぎない」ようにしてください。
9月になりますが、まだまだ暑い日が続いているので、トイレトレーニングには適している時期かと思います。なるべくお出かけが少なく、お家の方がいらっしゃるときに、トイレの練習が出来ればよいですね。
Comments