前回の「自由と制限」の中で取り上げた「内なる規律」についてもう少し詳しくご説明したいと思います。子どもは「制限ある自由」の中、自己選択によって作業に集中して取り組み、内なる規律を作り出していきます。内的規律には、常に援助=外的秩序(制限)が必要であり、環境における一定の制限=外的規律によって、子どもは環境の中の社会的ルールを学び、自分の意志で選択をしていきます。
モンテッソーリ教育では、自分で教具を選び、好きなだけ作業に取り組むことができる自由が保障されています。そしてこの情景は規律ある状態です。
子どもの自由な活動が尊重され、多くの教具の中から、子ども自身が取り組みたいものを選択することのできる自由であり、誰にも妨げられずに好きな場所で好きなだけ作業に取り組むことができます。こうした自由が保障された環境において、子ども達に次第に「規律」が生まれてきます。規律を身に付けた子どもは、自制することができるようになり、自発的に活動したり、主体的に生活し、自ら行動できるようになっていきます。
大人の役割について
大人の役割は、子どもをお手伝いすることですが、お手伝いは最小限にします。自由に活動するということは、やりたい放題に振る舞うということではありません。他者を怒らせたり、困らせるような行動は止めさせる必要があります。
子どもは環境に慣れるまで無秩序であったり、落ち着かないことがあるかも知れません。お仕事を自分で選び、何度も繰り返し行ったり、注意深く集中することで次第に落ち着いていき、協調性や規律が見られるようになっていきます。
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