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自由と制限について

 モンテッソーリの自由とは?


 子どもは自由を使えないのに、何故自由にするのかという批判もありますが、モンテッソーリのいう自由とは「制限のある自由」を指し、子どもが何でもしてよいという自由ではありません。自由には常に責任が伴い、子どもにしていいこと、悪いことを与えた上で、子どもに自由な環境=整えられた環境を与えます。また、モンテッソーリの環境では最初自由は少ししか与えられませんが、お仕事を選ぶ幅が増えることにより、やりたいことがやれるようになり、自由が広がっていきます。




 

 どんな自由(制限)が与えられているか?

 一番大切な制限は、まず他人、自分、物を傷つけないことです。この原則は、0~6歳のすべての年齢に共通することで、人も教具も家具も大切に扱います。

 

 自由(制限)には、3つ挙げられます。

 第一に、「仕事をする自由」です。モンテッソーリの環境では、どんな教具を選んでも良いですが、誰も使っていない教具のみ使えるという制限があります。教師は観察によって子どもがどの段階まで分かっているかを見抜き、レッスンプランを組み立てていきます。

 第二に、「動く自由」です。自分の好きなところに移動することはできますが、屋内では歩く、屋外では走っても良い、など人に迷惑をかけないような動き方をしなければいけません。

 第三に、「話す自由」です。ただし、制限として、部屋の中に見合った声を出すという制限を設けなければいけません。




 内なる規律について

 子どもは「制限ある自由」の中、自己選択によって作業に集中して取り組み、内なる規律を作り出していきます。内的規律には、常に援助=外的秩序(制限)が必要であり、環境における一定の制限=外的規律によって、子どもは環境の中の社会的ルールを学び、自分の意志で選択をしていきます。


 大人は、ルールを与えるとき一貫性を持つことが不可欠です。首尾一貫性のない大人の言動は、子どもを不安に陥らせます。

 子どもは「制限がある」ということで、安心感、安定感を持つことができます。例えば、もし町の信号が全部止まったら、人は大混乱になりますが、信号が青になったら進む、赤になったら止まる、というのを分かっていることで、次起こることを予測をすることができます。それと同様に、ルールのない自由放任は、子どもを自己崩壊に陥らせます。


 ご家庭でも、今一度「自由と制限」について、ご家庭なりのルールを見返して頂くと良いかと思います。





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